落ち着き

備忘録です。

某サイトの依頼文を見てると、どれもこれも「落ち着いた音声」とばかり書いてあり、とにかく「落ち着き」を求められているように感じる。
そして、自分には落ち着きがないと思っているので、「あぁ、私の需要はここにはないな」と思って案件を閉じる。
ということを繰り返していて、ふと思いだしたことがあった。


先日、某制作の仕事をされている方と飲みに行った際に「どんなナレーターを使いたいと思いますか?」 と質問してみると、
その方もやはり「落ち着いた音声の子かなぁ」とおっしゃった。
「そうですよね~私にはそういう強みないからなぁ~」と返すと、
「いやいや、あなた落ち着いた読みもできるでしょう?」と言われた。

私の頭上には「???」が浮かんだ。

落ち着き…? この私に?
何を読んでも「早い」「せっかち」と言われて、元気な読みだけがとりえの私に…!?

その方は以前私にちょっとした音声の役を与えてくださったことがあり、
その際に出した演技プランをとても気に入ってくださったのだが、
その役をやった時の音声や演技が、とても落ち着いていたと仰ったのだ。
求めるのはそういうものだ、と。

これには私も目からうろこだった。
たしかに、「役」としてとらえたら落ち着いた大人になりきることはできる。
それを読みに自然に出せばいいだけなのか。と。(それが難しいのですが)

とまあ、そんなやりとりがあって認識を改めたはず…だったのだが、
深層心理とは恐ろしいもので、やはり【私には落ち着きがない】という先入観のもとで仕事を探してしまっていた。

落ち着きもがんばれば表現できるよ!

今後の自分にも、定期的に言ってあげたい。(笑)